TOP > メディア掲載記事 > 静岡新聞 H20.01.25

メディア掲載記事

「市場を創る」人材育成

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 当社設立は平成八年十一月。それ以前は受託型のソフトウェア開発会社に勤務し、 生産管理や出荷管理のソフトを作ったりトラブル処理をしたりしていた。
その間にバブルが崩壊し、ソフトウェア業界への疑問や、当時の仕事への物足りなさを感じ始めた。
そんな時初めてインターネットという言葉を耳にして未来への可能性を直感。
「どうしてもインターネットビジネスをやりたい」と考え、雇われの身では不可能なので起業を決意した。

 現在当社は十二年目に突入。浜松本社・東京・沖縄・静岡・中国北京に営業所や支店、事業所を持ち、 システム開発とレンタルサーバーをはじめネットワークコンサルティングを行っている。
特に力を入れているのがブログのASP事業。
不特定多数へのサービスではなく、地域や趣味に限定して提供しているのが特徴。 現在浜松の「はまぞう」をはじめ全国四十カ所で展開中。
すぐ全都道府県を網羅する予定だ。
このほか3Dの世界に特化した「ソラマメ」というブログの運営や、 さらにイーコマース(電子商取引)におけるプライバシーマークの取得支援なども行っている。

 当社におけるビジネスの考え方を紹介する。

  1. 「市場は創る」。市場が無いところにこそチャンスという発想から沖縄に進出。 スタートから約三ヶ月で「てぃーだブログ」は沖縄でナンバーワンのアクセスサイトとなり、 大手企業やテレビ・ラジオ局、全国の官公庁関係者からアプローチを受けるようになった。
  2. 「人材は場を与えゼロから育成する」。人材が無ければ、全く素人でもやりたい人間を採用し、 時間をかけて育てるのが一番の近道。沖縄支社で働く三十人のうち、経験者採用は10%もいない。
  3. 「運営、ノウハウに勝ものなし」。まず自分たちで運営を行い、実際にユーザーと接することで システムを改善してから商品化している。つまり、ビジネスモデルを販売するという姿勢。
  4. 「アンテナを張り、知恵を使う」。知識を追って何かを作っても既に遅い。
    情報を自分なりに加工し、既存知識と組み合わせ、商品を創り出す知恵が大切。
  5. 「継続することが重要」。これまで倒産の危機に直面した経験もある。
    そのため短期間に高利益を上げる会社ではなく、長く経営している会社に敬意を払い、 参考にしたいと考えている。

自分がこれまで会社を運営してきた十一年間、「次は何をしよう、今度はこうしよう」と考え、 毎日が楽しくて仕方がなかった。こうした起業の楽しさを今の若者たちにしっかり教えてあげたい。 もちろん会社運営は大変だが、だからこそやりがいがあり、こんなに楽しい人生は無いと思う。

坂本氏

離職率が高いソフトウェア業界で御社のスタッフは勤続年数が長く、 短期間に約七十人まで増員しているが、何が魅力なのか。

野澤氏

沖縄では自社サイトが圧倒的な知名度があるため、多くの希望者が集まってくる。
仕事への可能性や面白さ、また仕事の結果が出た段階で正当な評価をしていることが魅力なのでは。
全員が年俸制。学歴は全く関係なく未経験者は何歳でも同じ給料からスタート。
非生産部門のスタッフも、目標を設定し、同じ仕事をいかに短時間にこなすかを目指している。

坂本氏

今後アメリカやヨーロッパなど、先進国に拠点を置く戦略はあるのか。

野澤氏

目を向けているのはアジア。地域ブログでアジア地域に対して社会貢献できたらと思う。
その第一歩が中国。今年四月にはタイのバンコクに進出する予定。
外国人スタッフを増やすのではなく、例えばタイ語、韓国語、中国語ができる日本人スタッフが 成長し、海外で活躍してもらえるようになればと考えている。
私たちの業種はスタッフとの信頼関係があれば、コンピュータとインターネットでどこでもできる仕事

坂本氏

未経験者をたたき上げで優秀な人材に育てる方法は。

野澤氏

長期を想定し、一人一人手取り足取り育成している。
常に「こうなろう」と五年先、十年先の目標を持って成長してもらおうと考えている。
「脱作業員」という言葉を使い、全社員がマネジメントやクリエイティブな仕事ができるようになることを目指す。
時代とともにスタッフの年齢が高くなったときには、これまでの自分たちのノウハウを活かし、 コンサルティングなどを行っていきたい。

坂本氏

上場や後継者の考えは。

野澤氏

シーポイントの上場は考えていない。
ホールディングカンパニーが理想で、それぞれの事業部が成長したら、分社して成り立たせたい。
後継者については、社長になる魅力をまだスタッフに伝えきれていないが、 親族ではなく第三者が引き継ぐことは間違いないだろう。

坂本氏

御社の成長ポイントは、野澤社長自身の「仕事が好き」という強い思いが大前提。
ビジネスの考え方の説明があったように、自ら市場を創造する、人材を育てて会社を伸ばす、 また社員のために海外事業所を設立するほど感動的な人事政策。
こうした姿勢が全社員の気持ちを燃やし、それが会社の大きな力になっていると感じた。

年俸制、半年ごとに採点評価

Q.

倒産のピンチをチャンスに変えた考え方、切り抜け方は

A.

当時事業パートナーだった会社の倒産で当社も危機に直面したが、 根本的に考え方が楽天的なので、本当にだめとは思っていなかった。
分社したこと、基本に忠実に事業を展開し、二年で一億円を完済することができた

Q.

入社スタッフの最年長は、また年俸額の最初の決め方は

A.

未経験者の給与は統一で決まっている。
その後は当社が求めるスキル内容を多数挙げてあり、半年ごとに採点評価する。
経験を重ね点数が上がっていくシステム。
最近の採用者も、最年長は33歳。面接にはそれ以上の年齢層も応募がきている

Q.

地域ブログの具体的な成果を聞かせてほしい

A.

沖縄でチャリティーコンサートを企画し、ブログで呼びかけたところ、3,000人が集結した。
当日(コンサートの様子を)リアルタイムにブログで発信し、多くの義援金も集まった。
ブログ内で紹介された商品が、爆発的な人気で大手デパートに並ぶようになり、 新設備を増設して雇用が生まれた例もある。

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