TOP > メディア掲載記事 > 日経流通新聞 H18.4.12.

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書き込みで人気沸騰 長寿村の味、全国に

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沖縄県大宣味村。長寿村として知られる沖縄県大宣村の一角にある料理店で、ひっそりと生まれた調味料「笑味たれ」に、思わぬ宣伝担当が現れた。ブログ(日記風の簡易型ホームページ)だ。

独特の味わいが話題となるや、書き込みを見た読者の間で注文が相次いだほか、たれを使って作るレシピを公開したり、感想を寄せ合ったり。「笑味たれ」は万能調味料として今、全国のブロガー達の間で独り歩きを始めた。

もともと村内の料理店「笑味の店」のオーナーである金城笑子(57)が10年ほど前に開発した。大宣味村で取れたシークワーサーの果汁と皮の粉末、ウコン、タマネギを鍋で煮詰めたうえ、ニンニクとリンゴを「独特の方法」(金城さん)で調理して加える。

1本(300ミリリットル入り) 963円。味わいは焼き肉のたれに近いが、そこに含まれるシークワーサーがあっさりとしたおいしさを演出する。しょうゆやソース、ドレッシング代わりにと幅広く使えるというが、あくまで流通は地元のみ。販売本数は多い月でも180本ほどだったという。

一躍、大ヒットへの道を駆け上がったのは、ホームページ制作会社シーポイント(静岡県浜松市)が昨年3月に開設した「てぃーだブログ」上、「笑味たれ」のおいしさを伝える1件の書き込みがきっかけだ。

「どんな味がするの」「自分も試してみたい」──シーポイントは関心の高まりを見逃さず、ブログに併設する形で直販サイトを開設、「笑味たれ」を目玉として売り出した。販売初日は用意した50本がわずか5分で完売。翌日は100本が半日で売り切れた。その後、半年間の累計販売数は7000本に達した。

シーポイントの社員が大宣味村まで出向き、笑味たれを持ち帰って梱包、発送している。同村では生産量を8−9倍に増やしたものの、申し込みに追いつかない。沖縄で細々と売られていたたれとブログの出会いは、マイナーとメジャーの差を紙一重にしてしまう。

ただ、金城さんの表情は少し複雑だ。「笑味たれ」の注文に応えるには地元で調達できるニンニクやタマネギの量では足りず、青森など他県から仕入れているのが実情。今後は周辺の農家などと連携し、“真の沖縄”をアピールする次の手を考えている。

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